もっとスマートに生きたいよホント。

ダメ会社員の都内/会社/九州(地元)/旅先での生態をセルフ記録したドキュメンタリー。

投資と海外就職

危うく二度と更新をしないところだった。
最近気になること2つ備忘録として。

海上コンテナ投資


海外就職


海上コンテナ投資
「コンテナ 投資」でググれば出てくるのが主に日本国内におけるトランクルームとしてのコンテナ投資だ。中古の海上コンテナを買って倉庫とか趣味の空間として貸し出すことで継続的な収入が見込めるとのこと。どちらかというとこちらが日本国内では人気の模様。
数年前にも表参道のコンドマニアの裏に黒塗りのコンテナが置かれていた。何かのキャンペーンだったかすぐになくなってしまったが、コンテナを置いてコンテナ内で何か展示とかやってたんだろうか…??

とにかく此処に書くコンテナという物は1960年代にアメリカの海運会社SEALAND から始まった(コンテナ物語によると同時期にMatson Navigationも始めたとかなんとか…)海上輸送用の20Feet/40feetコンテナのことで、海運業界にいて最大の革命を起こした鉄のハコのことである。それまでは各貨物単位(カートンだったり、バラ積みだったり、荷主の持ち込むものによって千差万別)でターミナルでの荷役にも船の積載プランの作成にも莫大な時間を要し、スケジュールなんて有って無いようなものだった船便において、コンテナという移動式の倉庫を荷主に貸し出したことで船はコンテナ船が誕生し、荷役の効率化と、コンテナ専用のトレーラーによる海陸一貫の物流が可能になったという、正に世界の貿易、物流において一大イノベーションを巻き起こした鉄製のハコのことだ。
高速を車で走っていれば、MAERSKやWAN HAI やCMA CGM やAPLやYANG MINGといった各国のコンテナ海運会社のコンテナを見ることがあるだろう。ここでの投資とはこの海上コンテナとしての投資のことだ。

いつからかTwitterで見つけた香港のPacific Tycoon というコンテナ会社においてコンテナ投資の募集を見つけた。興味本位で連絡を取ってからひっきりなしに香港やらフィンランドやらから営業の電話がかかってきて参ってしまっているが、社名で検索するとどうやらインド人やらアメリカ人やらの投資の感想や、Pacific Tycoon はマトモな投資なのかとか色々と書かれてあり、更には欧米の大手経済紙にも記事があり、注目を集めていることは間違いない。
海上コンテナには必ずコンテナ番号があり、例えばABCU1234567というコンテナであればアルファベットの最初の3桁は登録されたコンテナ会社名にちなんだ3文字(ABC)となっており、Pacific Tycoon社にもこれに因んだ登録された3文字はあるため、ひとまず詐欺だとかそういった話では無いだろう。

因みに4文字目はコンテナ単位である"UNIT"のUなので、海上コンテナは○○○U△△△△△△△(○はアルファベット。先の通り各コンテナ会社の社名に絡んだ3文字となる。△は数字7ケタ)といった登録番号が各コンテナに必ず存在する。

海上コンテナ投資というのは、各投資家がコンテナを保有し、Pacific Tycoon社とリース契約を結び、Pacific Tycoon社はこれを世界中の海運会社に再リースさせることでオーナーである投資家は毎月リターンをPacific Tycoon社より受けるというものだ。

リース契約には毎月固定配当、年率12%(2016年3月現在)のリターンを得るものと、変動型のリターンのものとあり、リース契約段階でどちらかを選択する。中途更改の可否は未確認だ。

ついでなので同社担当とのやり取りで確認した点をちょっと書いてみる。

1)
年率12%の固定リースとなった際、オーナーが投資額を完全に回収出来るのは9年後となるが、海運会社においては一定の年数の経過したコンテナは汚れがひどく、船積み後の荷主からのクレームにも繋がりかねない(コンテナ内の油汚れの貨物への付着、経年劣化による水漏れによる貨物へのダメージ)ため、コンテナ会社に返却する。果たして9-10年後、自分のコンテナが利用され続けるのかは不明だ。その点においてはPacific Tycoon社はコンテナ寿命は20年であり、5年以上のリース契約においては投資価格での買取りも可能だと言っている。但し買取りする段階でのコンテナのコンディションや、如何なる状況においての買取りを同社がオファーしてくれるのかといったところについては、その後僕がダラダラと返信を先延ばしにしているから未確認だ(寧ろソコこそがキモですよね…ゴメンナサイ…)。

2)
海上コンテナは20Feet/40Feetの2種類ありどちらの需要が高いかどうか聞いてみたが、どちらも大差なく、投資のパッケージとしては変わらないとのこと。
40Feetコンテナが主流となっている昨今、20Feetなら不足した際の変動利率で有利か?と思ったけど僕自身日本の一部の物流事情しか知らない上、インドで40Feetが不足してるとかいう噂も聞いたことがあったこともあったし結局何もわからなかった(これも中途半端ですね…本当にゴメンナサイ。時間があるときにもっと聞きます…)。

色々と書いた割に具体的なことは何も無いが、一つ個人的に確信していることは、コンテナの需要は今後も伸びることだ。
現在のコンテナ海運業界は、欧州危機以降のパッとしない欧州経済や中国経済の減速と国内のリストラクチャリングによる中国発の輸出減により未曾有の不況にあるが、コンテナ需要は年間数パーセント程度で毎年伸びている。
不況の最大の要因は過剰投資による船舶の過剰であり、各社マーケットを悪化させながらひたすら航路の増加を行う完全な悪循環に陥っている。

しかしコンテナのみに限れば、海運各社が適時需給に対応できる上、コンテナのクオリティを維持する上で、古いコンテナを返却しつつ新造コンテナをリース契約で確保するのは理に適っているため、リースコンテナは増加する可能性は十分にあり得るだろう。

更にはコストのかかる冷蔵コンテナ(reefer container)になればより多くのリターンも可能性があるかも知れない。因みにPacific Tycoon社とは冷蔵コンテナの話は一切していないし、同社ホームページにも一切無かったと思うので僕の完全な見解だ。

個人で投資すると考えた時、上記の冷蔵コンテナはイニシャルコストが通常のコンテナの3-4倍もかかるため、矢張りまずは通常コンテナ(スタンダードコンテナとかドライコンテナと呼ばれる)が一番いいだろう。

現段階で僕は海運株で痛い目に遭っているし、毎日上司の目を盗んで仕事中に株可のチェックを行うのも不健康なので、コンテナという成長性の高い現物ものに投資をするのも有りだと考えている。

但し、コンテナは現物であり、リース契約中に事故に遭って壊れたり、船もろともみなそこに沈む可能性は十分にあることは頭に入れておく必要がある。僕も投資を行うまでにはその際の対応やコンテナへの保険やら、その際の対応についても調べないといけない。

気になったら同社ホームページを見て見るといいと思う。世界のコンテナ需要や今後の見通しについてのマーケットリポートもダウンロードできるから貿易やら投資やら世界経済に興味があればきっと面白いものが見られるはずだ。

その他にもダボス会議で有名なWorld Economics Forum にも物流、貿易についての面白いレポートがホームページに上がっている。

日本語で調べてもコンテナルームの話しか上がらないから僕のこのクソブログが最初の日本語情報になると嬉しいなぁ、と思いつつこれにて。

因みにコンテナ投資については僕自身まだ行っていない上、上記は完全な個人の見解となります。情報の相違など御座いましたら申し訳ありませんが、一切の保証はいたしかねますことご了承下さい。

海外就職は書ききれなかった。
また今度書こうと思う。

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